増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学
VI 病理
総論
6 透過型電子顕微鏡法
塩沢 由美子
1
1東京都立駒込病院病理科
pp.1230-1233
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102625
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
近年の免疫組織化学染色,遺伝子検査などの興隆により,光学顕微鏡(以下,光顕)で病理診断がつけられるようになった.それに伴い,標本作製に時間がかかり,超薄切片作製や写真撮影などに熟練を要する電子顕微鏡(以下,電顕)の検査検体数は次第に減少傾向にある.しかし,糸球体腎炎の一部は電顕検索が必須であり,腫瘍細胞においても超微細構造検索や免疫電顕などが病態の成り立ちをより深く理解するうえで役立っており,電顕の意義は決して失われていない.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.