増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学
V 細胞診
総論
3 染色法
2 PAS染色,アルシアン青染色
芹澤 昭彦
1
,
伊藤 仁
1
1東海大学医学部付属病院病理検査技術科
pp.1157-1159
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102605
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はじめに
組織診のみではなく,細胞診においても細胞の鑑別や診断で種々の特殊染色が応用される.特に体腔液中などに孤立散在性に出現する悪性細胞(特に腺癌細胞)においては,中皮細胞やマクロファージあるいは変性して空胞を形成している細胞との鑑別が困難な例がある.その鑑別の際には,粘液を染色するPAS(periodic acid-Schiff)染色やアルシアン青染色が有用となる場合が多い.また,細胞診標本を用いる特殊染色のなかでも,両染色とも染色法が簡便であり,染色時間も短時間で行うことができるため,多用されている方法である.
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