Laboratory Practice 〈微生物〉
緑膿菌に対する院内感染対策
髙橋 長一郎
1
,
太田 玲子
1
1山形大学医学部附属病院検査部
pp.464-468
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102446
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はじめに
緑膿菌は河川や湿り気のある場所を好んで生息する細菌で,土壌,野菜など植物にも分布しておりヒトの生活環境である流し台の隅や風呂場,水道の蛇口などにも生息している.緑膿菌は環境由来菌であるが,日和見病原菌としても重要である.
緑膿菌の学名はPseudomonas aeruginosaであるが,この“aeruginosa”は銅が古くなると生ずる緑の色のことであると言われている.また,緑膿菌という和名は本菌の古い学名“Pseudomonas pyocyanea”の“pyocyanea”が緑色の意味であることに由来する.
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