Laboratory Practice 〈遺伝子〉
HBVコア関連抗原測定の臨床的有用性
江川 孝則
1
1富士レビオ株式会社営業業務部カスタマーサポートセンター
pp.273-277
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102396
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はじめに
B型肝炎ウイルス(hepatitis B virus,HBV)によるB型慢性肝炎は,現在でも完全に治癒する方法は確立されていない.B型慢性肝炎に対する治療法は,現在インターフェロン(interferon,IFN)と核酸アナログ製剤が主体になっているが,その治療をモニターする検査法の課題として,核酸アナログ製剤治療での耐性株出現の有無を予測する点や,核酸アナログ製剤治療をいつまで続ければよいのか,中止するとしたらどのような目安で中止すればよいのか,中止後再燃時の投薬開始時期はどのようなタイミングで開始すればよいのかなどのよい指標になる検査法が少ないことが課題となっている.
本稿では,これらの課題を改善する検査法の一つとして2007年9月に発売されたHBVコア関連抗原(HBV core-related antigen,HBcrAg)検査法〔商品名:ルミパルス(R)HBcrAg(富士レビオ)〕の臨床的有用性について紹介する.
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