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あとがき
手島 伸一
pp.1470
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102335
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ただいまは10月末で,東京では来週から神田神保町の古本まつりが開かれます.開催は二日後だというのに神保町では行き交う人も古書店員もどことなくうきうきし,歩道に書架(本の回廊)ができつつありました.某古書店の主人が言うのには「回廊には普段は絶対売れないとわかっている本を展示する! やっぱし祭りでは売れますからね!」,「悩んだら買う,祭りの鉄則です!」,「親父さん,内緒ですけどね……祭りの穴場はね,すずらん通りのブックフェスティバルですよ……出版社から特価品,新古書がたくさん安く出ますよ!」昔からの古書店街がこの不景気にもかわらず引き継がれているのはうれしいことですが,医学関係の古い良書が少ないように思われます.
さて,12月号をお届けします.“病気のはなし”「心房細動・心房粗動」では心電図所見を中心に勉強します.“技術講座”と“オピニオン”では,輸血検査を取り上げました.温式自己抗体の鑑別法と意義,輸血上での問題点を解説いただきました.近年ややもすると輸血業務は安全なもの,と誤解されがちです.輸血を実施する医療機関では,臨床各科の医師や研修医に対する再教育とともに,優れた輸血検査技師の育成に取り組みたいものです.
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