Laboratory Practice 〈生化学〉
新しい血清蛋白分画用セルロースアセテート膜 「セレカ®-VSP」
大竹 皓子
1
1慶應義塾大学病院中央臨床検査部
pp.422-429
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102075
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はじめに
血清蛋白分画検査は血清蛋白異常症のスクリーニングに有用な検査で,日常検査ではセルロースアセテート(cellulose acetate,CA)膜のセパラックス-SP(以下,SP膜;富士フイルム株式会社)を支持体とする全自動電気泳動法が汎用されてきた.このSP膜の製造がアドバンテック東洋株式会社に業務移管され,SP膜はセレカ®-VSP膜となって2007年10月から市販された.従来膜と新しい膜とはほぼ同等の一般的性状が確保されたが,CA膜の変更が日常検査で用いるさまざまな検体に影響がないかどうか,研究会が発足して検討がなされた.本稿ではそれらのデータについて示すが,はじめにCA膜と電気泳動のかかわりについても少し触れたい.
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