技術講座 血液
血漿β-トロンボグロブリン,血小板第4因子
大川 龍之介
1
,
矢冨 裕
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.317-321
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102041
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
新しい知見
血漿β-トロンボグロブリン(β-thromboglobulin,β-TG),血小板第4因子(platelet factor 4,PF4)は従来から血小板活性化マーカーとして利用されており,最近でも,心房細動における血栓塞栓の指標として利用された1).また,PF4に関しては,E-セレクチンの発現を誘導することがヒト臍帯静脈血管内皮細胞で発見され2),さらに,PF4ノックアウトマウスを用いた実験では,PF4が血栓形成の進展に関与していることが示された3).ごく最近の研究では,初期の腫瘍の存在を反映するバイオマーカーとして有用である可能性が報告されている4).
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.