臨床医からの質問に答える
HIV抗体検査の非特異反応
上田 一仁
1
1大阪医科大学附属病院中央検査部
pp.276-279
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102031
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はじめに
近年,検査の迅速化や高感度化が進むなか,抗原抗体反応における非特異反応が臨床の現場で問題になる場合が少なくない1).特に,感染症検査では,社会的問題にまで発展する可能性があり,その結果の解釈には慎重さを要する.患者に直接結果を伝える立場にある臨床医が「陽性かもしれない」と安易に発言することは避けなければならない.なかでも,わが国で増加しているヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus,HIV)感染症に対する検査では,結果に対する十分な理解が要求される2).今回,HIV抗体検査(HIV抗原/抗体検査)について,当院での報告様式例を紹介し,臨床医にどのように報告すべきかを述べる.
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