けんさ質問箱
CKを上昇させる原因とその影響の程度は?
高木 康
1
1昭和大学医学部医学教育推進室
pp.497-498
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101728
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Q.QCKを上昇させる原因とその影響の程度は?
CKが1,000~5,000U/lであるとき,心筋梗塞の疑いがなければ打撲や激しい運動の後,あるいは精神病患者の発作によるものと考えてよいものでしょうか.また,健常人では激しい運動および服用中の薬物による影響はどれくらいあるものなのでしょうか併せて教えてください.(中野市 M.T.生)
A.高木 康
クレアチンキナーゼ(CK;EC2.7.3.2)は,クレアチン+ATP→←クレアチンリン酸+ADPの反応を触媒する酵素であり,高エネルギーリン酸化合物は筋肉の収縮の際のエネルギー源として供給されます.このため,CKは骨格筋,心筋,平滑筋などの筋肉に多量に存在しています.筋肉が傷害されると,筋肉中のCKは血中に逸脱し,血中活性が上昇します.したがって,血中CK活性を測定することで筋肉傷害の有無・程度を推測することができます.筋ジストロフィー症などの骨格筋疾患や心筋梗塞では診断指標としてまず検査される項目1)となっています.
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