コーヒーブレイク
子育て談義での戯言
山下 頼厚
1
1鹿児島大学病院臨床技術部検査部門
pp.43
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101699
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最近テレビドラマを見て久しぶりに感動した.それは原作が石原慎太郎東京都知事の「弟」という作品で,石原家の生き様を綴った5日間の長編ドラマだった.そこには夫婦愛・親子愛・兄弟愛・友人愛といろいろな「愛」があった.それで,然るべくして,あの偉大な石原裕次郎が生まれたことがわかった.母親がやんちゃな裕次郎の性格をよく理解していたからなのだと.もし母親が裕次郎の性格を知ることをせず自分の考えのみで教育していたら,個性ある,皆から愛された,あの裕次郎が生まれただろうか.そこに母親の暖かい心,「愛」があったからこそだと思う.
私の戯言になるが,現代の親は高学歴でしっかりした自分の教育方針を持っておられるけれど,実際自分の子どもの性格,人格をよく理解して子育てをなさっているであろうか.子どもに目標や希望や夢を持たせることは大切なことだと思う.親の願望が子どもの目標や希望と合致する結果になれば幸福であるが,さてどうだろう.今の子どもは,親の方針(勉強,お稽古ごと,部屋での遊びなど)に素直に従うよい子で,しかも親の喜ぶことに取り組んでいる子どもも多いように感じるが,外での体験や経験が少ないような気がする.
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