疾患と検査値の推移
インターフェロン療法による検査値の推移
伊藤 敬義
1
,
井廻 道夫
1
1昭和大学医学部第二内科
pp.353-359
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101678
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C型慢性肝炎
1 . 疾患概念
慢性肝炎は6か月以上持続する肝臓の炎症と定義される.多くは肝炎ウイルスの持続感染による.急性肝炎から移行した慢性肝炎は最終的には肝硬変に進展し,肝癌を発症する例も存在する.現在,慢性肝炎の70%がC型肝炎ウイルス(hepatitis C virus,HCV),20%がB型肝炎ウイルス(hepatitis B virus,HBV)による.A型,E型肝炎は慢性化しない.C型慢性肝炎を引き起こすHCV感染は輸血(非加熱血液製剤含む),刺青,覚醒剤など注射による感染のほか,感染ルート不明のものも約50%と多い.わが国の肝癌の原因の70~80%はHCV感染であることが判明している.現在,C型慢性肝炎の標準治療としてペグ化インターフェロン(pegylated interferon,Peg-IFN),リバビリン併用療法が行われている.
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