技術講座 生理
TC-CFIおよびTCDの検査法
菅原 和章
1
,
中山 愛子
1
,
石川 清子
1
,
古井 英介
2
,
畑 隆志
3
1横浜市立脳血管医療センター医療サービス部検査科
2広南病院血管内脳神経外科
3横浜市立脳血管医療センター診療部神経内科
pp.1271-1278
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101615
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新しい知見
従来「骨は超音波を透化しない組織」と信じられ,まして「“骨”と言う組織に囲まれた頭蓋内血管の血流を得ることは不可能である」とまでいわれていた1).
それが1982年のAaslidらの報告によって打ち破られ「頭蓋骨の薄く板間層のない部分から入射すれば,頭蓋内血管の血流が得られる」ということがわかった1).さらに古幡ら,土屋らによって二次元画像上にカラードプラで血管走行まで観察できるようになった.
これらは,一大ブレイクスルーであり,無侵襲に頭蓋内血管の状態を見ることができる.例えば頭蓋内血管の狭窄,脳血管の攣縮を容易に把握できるようになった.また,脳塞栓症における微小栓子が検出でき,心・血管系の手術中にモニタリングの1つとして使用されることもあり,術後脳塞栓症の発症予防にも寄与している.
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