病気のはなし
食物アレルギー
三宅 健
1
1三宅小児科
pp.1174-1178
発行日 2003年10月1日
Published Date 2003/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101591
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新しい知見
食物アレルギーとは広義には,食物を食べることが原因で起こるさまざまな症状を意味するが,特に症状の裏付けとして,免疫反応が証明される場合を狭義の食物アレルギーと呼ぶ.ここでは免疫反応,特にIgE抗体を介する即時型食物アレルギーについて解説する.
疫学的には食物アレルギーの好発年齢は0歳,1歳の低年齢児に多く,年齢とともにその頻度は少なくなる傾向がみられる.食物アレルギーの原因は年齢によって異なり,乳幼児では卵,牛乳,小麦が多く,成人ではエビ,カニ,ソバなどが多い.
2001年にアレルギー物質を含む成分表示について,卵,乳または乳製品(牛乳,ヤギ乳などを含む),小麦,ソバ,ピーナッツの5品目が法令により,表示が義務化された.この法令に伴って,加工食品にこの5品目が含まれているかを証明する必要性が生じた.
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