二級臨床病理技術士実技試験のポイント
病理学
根本 則道
1
1日本大学医学部病理学講座
pp.268-270
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101358
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はじめに
二級臨床検査技術士資格認定試験(以下,二級試験)は日本臨床検査医学会ならびに日本臨床病理同学院の共催で執り行われている.本試験は①微生物学(寄生虫学を含む),②病理学,③臨床化学,④血液学,⑤血清学,⑥循環生理学,⑦神経生理学,⑧呼吸生理学の8つの専門領域について試験科目が設定されている.受験資格としては既に臨床検査技師国家試験に合格し,登録されている者については上記のうち,1科目の受験資格がある.しかし,衛生検査技師の有資格者ならびに4年生大学・学部を卒業した者で2年以上にわたる医学関係施設に職を有するものについては,8科目のうち微生物学,病理学,臨床化学ならびに血清学のうち1科目の受験が認められている.
二級臨床検査技術士資格認定の目的は,当該専門領域の検査技術についての標準化,すなわち,わが国における標準的な医療機関ないし医療関連領域施設の臨床検査部(科)ならびに病理部(科)における日常業務を迅速かつ正確に遂行し,提出された検体について医療情報として提供できる結果を出すことができるか否かを判定することにある.病理に関しては病理医が病理組織診断をするうえで支障ない標本を作製できる能力を有するか否かが問われる.したがって,病理二級試験で問われる内容はきわめて日常的な標本作製に関することに限定されている.
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