特集 免疫組織・細胞化学検査
基礎と技術
3.抗体の保存・管理
根本 則道
1
Norimichi NEMOTO
1
1日本大学医学部第2病理
pp.18-20
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902651
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はじめに
今日,免疫組織・細胞化学は,医学をはじめとする自然科学の研究分野においてはもちろんのこと,日常の病理診断業務においても必要不可欠な補助診断技法の1つとなっている.すでに,商業ベースにおいてはRIA用の抗体を含めて数万を超える抗血清あるいは抗体の入手が可能であり,また,さまざまな染色キットも発売されている.したがって,これらを用いることで免疫染色を簡単に行える時代である.しかし,抗血清―抗体の力価は不変ではなく,保存状態により大きな影響を受けるため,常に再現性ある信頼のおける染色結果を得るためには抗血清抗体の適切な保存・管理が必要となる.これは日常の病理診断業務における診断精度の向上と,作業効率の面からもきわめて大切なことである.本稿では抗血清―抗体の保存・管理の実際を中心に述べたい.
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