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血液検査のピットフォール―偽性低血糖値と真性多血症
寺田 秀夫
1,2
1聖路加国際病院内科(血液学)
2昭和大学藤が丘病院内科
pp.254
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101175
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血糖値は一般には静脈血血漿グルコース濃度として表され,採血には解糖阻止剤であるフッ化ナトリウム(NaF:血液1mlにつき10mg)入りの採血菅で採血し,血漿分離後に酵素法を用いて測定する.血糖値が50~60mg/dl以下になると低血糖症状(顔面蒼白,発汗,動悸,不安感など)が出現し,重症例では昏睡に陥る.
しかし,筆者はかつてなんらの低血糖症状もなく,空腹時血糖値が血清49mg/dl,NaF添加63mg/dlを示し,NaFを倍量添加すると正常値に復した真性多血症の一例を経験した.
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