増刊号 新しい臨床検査・未来の臨床検査
各論
1.血液検査
3 粒子計測法による血小板凝集能検査
佐藤 金夫
1
1山梨大学医学部臨床検査医学講座
pp.1088-1090
発行日 2006年10月15日
Published Date 2006/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101056
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はじめに
血小板は生理的な止血・血栓形成や病的血栓形成において重要な役割を果たしており,血小板数の減少や機能低下(血小板無力症やベルナール-スーリエ症候群など)は出血傾向をきたす.また,心筋梗塞,脳梗塞,糖尿病合併症などにおいて血小板機能亢進が認められており,これら動脈硬化性疾患を有する患者では再発予防のため血小板機能を抑制する抗血小板薬が処方されているが,薬剤の服用にもかかわらず血栓症のリスクが低下しない患者群の存在が報告されている1)(薬剤に対する抵抗性,レジスタンスと呼ばれている).そのため,抗血小板薬の薬効を判定する測定系が今後,必要になってくると思われる.
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