技術講座 生化学
“不確かさ”の概念と算出法
細萱 茂実
1
1山梨大学医学部附属病院検査部
pp.645-650
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100941
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新しい知見
従来,計測結果の信頼性の表現については,専門分野ごとに独自の方法が用いられ,混乱の原因となっていた.これら状況を受けて,国際標準化機構(International Standardization Organization,ISO)はじめ臨床化学・応用化学・応用物理など計測に関連する国際的な7機関の共同編集により,国際文書「計測における不確かさの表現のガイド(guide to the expression of uncertainty in measurement,GUM)」が発行された.この国際ルールは,主要な国際学術誌や研究会に導入されてきており,分析化学や計測学関連の国際機関においてワークショップも開催されている.また,臨床検査に関する国際標準化の推進母体であるISO/TC212「臨床検査と体外診断検査システム」においても,日常検査値の不確かさについて規格整備が進められており,今後不確かさの概念が広く普及していくであろう.
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