増刊号 細胞像の見かた―病理・血液・尿沈渣
第2章 血液 骨髄塗抹標本の見かた
8.骨髄液中に見られる異常細胞と関連疾患
1)骨髄癌腫症
忍田 和子
1
,
東 克巳
2
,
米山 彰子
3
1東京厚生年金病院中央検査室
2東京大学医学部附属病院検査部
3虎の門病院臨床検体検査部
pp.1200-1203
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100821
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はじめに
骨髄癌腫症は腫瘍細胞が骨髄内に多発性かつび漫浸潤性転移をきたした状態をいう.
骨髄には血行性に悪性細胞の転移が起こりやすいが,一般的に未分化なものほど骨髄への転移が多く,組織型では腺癌が多い.骨髄癌腫症を来しやすい腫瘍として,上皮性腫瘍では,胃癌,肺癌,乳癌,前立腺癌,甲状腺癌,腎癌など,非上皮性腫瘍では神経芽細胞腫,横紋筋肉腫,ユーイング肉腫(Ewing's sarcoma),骨肉腫などが挙げられる1~4).
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