増刊号 細胞像の見かた―病理・血液・尿沈渣
第2章 血液 骨髄塗抹標本の見かた
2.骨髄穿刺液の処理
骨髄穿刺液の処理
西村 敏治
1
1NTT東日本関東病院臨床検査部
pp.1024-1027
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100780
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はじめに
骨髄検査は血液疾患の鑑別,種々の血液疾患に対する治療効果の判定,再発の有無の確認など造血の動態を知る最も有用な検査である.また,悪性リンパ腫や癌などの骨髄転移の有無,あるいは血液疾患のrule out時にも検索される.
骨髄穿刺液は主に血液細胞学的検索と病理組織学的検索が行われる.細胞構成,異常細胞の有無,細胞の形態的変化について各々観察し,的確な病態把握のためにはこれらの多くの所見から診断および治療効果が評価される.また,疾患によっては細胞表面マーカー,染色体,遺伝子検査などが行われる(図1).本項では血液細胞学的検索と病理組織学的検索について概説する.
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