臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集
IV.穿刺液検査
26.穿刺液検査
河野 均也
1
1日大臨床病理
pp.1688-1689
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216130
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腔水症をきたす病態
胸腔内や腹腔内,あるいは心のう内などの漿膜腔内に体液が病的に貯留する病態を腔水症というが,腔水症はきわあて多彩な病態に際して出現するものであるから,その病因を究明し,診断・治療に役立てるべく,これらの貯留液を穿刺し,種種の検査が実施されている.
体腔液は血漿が漿膜の毛細管壁より限外濾過されたものであり,正常ではごく微量の体腔液しか存在せず,胸腔内には漿膜面を湿潤させる程度のごく微量が,腹腔内には100ml以下,心のう内には20ml内外の体腔液が存在するにすぎず,その病的な貯留はそれ自身病的であり,表2のような病態に際してしばしば出現する.
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