検査じょうほう室 生化学 おさえておきたい生化学の基礎知識
抗リウマチ剤とケトン体偽陽性 その2 リマチル®に起因する尿ケトン体偽陽性
樋口 まり子
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1静岡済生会総合病院臨床検査科
pp.346-347
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100629
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薬剤干渉
尿ケトン体検査の判定を困難にする原因の第一は薬剤による着色尿で,試験紙の色の変化がわかりにくいことである.尿色が被っていたり,比較表の色調と異なる発色であれば陰性である.確認として,尿を水で2倍程度に希釈すると尿色の影響を避けることができ,より明確に判定できる.
次に多いのが薬剤干渉による偽陽性反応でセフェム系抗生物質,アルドース還元酵素阻害剤およびL-ドーパなどが知られている.
そのほか過度のビタミンC(アスコルビン酸)摂取は偽陰性(反応抑制)をもたらす.
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