検査ファイル 項目
尿ケトン体
稲垣 清剛
1
1愛知県厚生連安城更生病院一般検査室
pp.1194-1195
発行日 1986年10月1日
Published Date 1986/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203878
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ケトン体とはアセト酢酸,アセトン,そしてβ-ヒドロキシ酪酸の総称で,生体内ではこれらは密接な関係にある.すなわち,アセチル-CoAの生成過剰,または糖質代謝障害でオキザロ酢酸の量が少ないと互いに結合してアセト酢酸になり,さらに脱水素酵素とDPNHで還元されてβ-ヒドロキシ酪酸となり,一方では脱炭酸によってアセトンに変化する.
腎尿細管のケトン体再吸収率は,アセト酢酸およびβ-ヒドロキシ酪酸は70〜95%でアセトンは再吸収されない4).いずれにしても種々の原因で血中ケトン体が上昇すると,それにつれて尿中にもケトン体の出現を見るようになる.
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