増刊号 一線診療のための臨床検査
第II章 各論―検査編
5. 尿検査
3)妊娠反応
芝 紀代子
1
,
金森 きよ子
2
1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
2文京学院大学医学技術専門学校
pp.1317-1319
発行日 2005年10月15日
Published Date 2005/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100303
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妊娠検査薬
妊娠反応をみるには尿中のhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン,human chorionic gonadotropin)を検出する.hCGは胎盤のジンチウム細胞から分泌されるホルモンで,α,βの二つのサブユニットから成り,これらが結合することによりホルモン活性を示すようになる(表1).妊娠検査薬ではhCGに特有な構造であるβ-サブユニットに反応する抗β-hCGのモノクローナル抗体を用いて測定するので,hCGに対してのみ反応する.
原理は同じであるが,妊娠検査薬には医療用と一般用とがある.医療用は包装単位が大きく,感度も製品によって異なる.それに対して,一般用は1~2回用の包装単位で,一般の人が使えるように取り扱いに工夫が施されており,尿を直接検査薬にかける方式が採用されている.
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