増刊号 一線診療のための臨床検査
第II章 各論―検査編
1. 微生物検査
4)感受性検査
(2)ディスク拡散法
島川 宏一
1
1(株)シオノギバイオメディカルラボラトリーズ感染症センター
pp.1209-1212
発行日 2005年10月15日
Published Date 2005/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100266
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はじめに
薬剤感受性検査の目的は,感染症起因病原体に対する抗菌薬治療のための使用抗菌薬選定である.現在薬剤感受性検査に使用されている方法は,近年急速に進んだ自動機器の導入により,微量液体希釈法によるMIC測定が主流であるが,薬剤選択における自由度をもち,特に機器などの設備を必要としないディスク拡散法も小規模施設をはじめ自動機器のバックアップや追加薬剤などの薬剤感受性検査として多くの施設で使用されている.
今回「一線診療のための臨床検査」を考慮してディスク拡散法について考察すると薬剤感受性検査自体,検査の特性上培養が必要であるため迅速検査として30分や1時間以内で検査結果を得ることはできないが,初期治療のための疫学的情報として使用することや治療法を確認する方法として重要である.この点を中心に以下に解説する.
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