検査法の基礎
ディスク拡散法の基礎知識
相原 雅典
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部
pp.685-691
発行日 1992年8月1日
Published Date 1992/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901232
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サマリー
臨床検査室で汎用されているディスク拡散法について,基礎となっている理論を紹介した.ディスク法の成績は,感受性検査の標準法である希釈法で測定されたMIC値とよく相関する.しかし,統計処理により得られる回帰直線を用いて阻止帯からMIC値を算出する方法には,極めて多くの矛盾が内包され,誤った感受性成績を導き出す危険性が高く,回帰分析に代わる阻止帯の解釈が必要である.
わが国においてもディスク法の標準化の必要性が認識され始めたが,まずディスク法の基礎理論に精通し,現行の方法上の問題点を正しく認識することから始めるべきである.
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