技術講座 輸血
輸血と感染症マーカー
押田 眞知子
1
,
鍵田 正智
1
1大阪大学医学部附属病院輸血部
pp.1459-1463
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100186
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新しい知見
輸血による感染性副作用を防止するために献血者のB型およびC型肝炎ウイルス,ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus,HIV)について血清学的検査が陰性の場合は核酸増幅検査(nucleic acid amplification test,NAT)が実施されている.しかしながら,献血者が感染初期のウインドウピリオドである場合は検査で検出できず,輸血後に感染症を発症する場合がある.このような事実から2004年7月に厚生労働省から「輸血医療の安全性確保のための総合対策報告書」が示され,「輸血療法の実施に関する指針」1)が改正2)され,医療機関において輸血前後のB型肝炎,C型肝炎,HIV検査を実施することが求められた.そして2005年9月に「血液製剤遡及調査ガイドライン」3)を踏まえて「血液製剤の実施に関する指針」4)が改定された.
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