けんさアラカルト
異常値となるメカニズム 2.分析機器エラー情報からの異常値の事例・2 異常反応と検出ロジック
山本 慶和
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部
pp.560-562
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100044
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■異常値発見のきっかけ
異常値の見つけかたを解説することは大変難しく,成書はない.異常値の要因解析は2003年度の国公立・私立大学病院臨床検査技師研修会に提出された異常値事例(約70)をみると,タイムコース,吸収試験,稀釈測定,添加・混合試験など容易にできる技術がよく使われ,要因解析に欠かせないことを示していた.そのうちでもタイムコースが最も多く利用され,異常反応が反応曲線によって検出できることを示唆していた.
■異常反応を検出するには正常反応曲線の理解が欠かせない
測定法(比色法)はそれぞれ特徴を持った反応曲線を持ち,通常の検体の反応曲線は一定のパターンを示す.一定のパターンを逸脱したものは異常反応であり,誤差を伴っていることは容易に想像できる.反応曲線を用いて異常反応を検出するには反応曲線の基本的な理解が必要である1).
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