けんさアラカルト
―異常値となるメカニズム 1.酵素検査異常値とアノマリーの事例・2―ALP結合免疫グロブリン
堀井 康司
1
1慶應義塾大学病院中央臨床検査部
pp.150-151
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100477
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血清アイソザイム分析中に認められる異常活性には酵素結合性免疫グロブリンによるものが少なからず存在する.この異常の原因は自己の酵素と結合する異常な免疫グロブリンであり,酵素の異常ではない.このことは酵素との結合を乖離させた免疫グロブリンに他人の酵素を添加して結合が復活することから証明される.
結合する酵素には多くのものが知られており,今回取り上げるアルカリ性フォスファターゼ(alkaline phosphatase,ALP)結合免疫グロブリンもその一つである.
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