研究
酸素電極による脳脊髄液酸素分圧測定の問題点
桂田 菊嗣
1,3
,
南 卓男
1,3
,
岡田 芳明
2
1阪大病院特殊救急部
2大阪大学特殊救急部
3大阪府立病院救急医療特殊診療科
pp.631-635
発行日 1975年6月15日
Published Date 1975/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917699
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はじめに
近年Clark型細小酸素電極の登場によって,血液の酸素分圧(PO2)については,少量の試料で極めて容易に,かつ精度の高い測定が可能となった.しかし本電極法で同じように測定した脳脊髄液(その他リンパ液などヘモグロビンを含有しない液体)のPO2値を安易に信頼することは危険であると思われる.実際に我々は髄液(脳脊髄液) PO2の測定が困難な場合や再現性を欠く場合に少なからず遭遇してきた.本稿はこのような体験から発して,髄液PO2測定に関する二,三の問題点を検討したものである.
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