今月の主題 膵疾患と臨床検査
巻頭言
膵疾患と臨床検査
馬場 茂明
1,2
Shigeaki BABA
1,2
1神戸大学
2兵庫県立成人病臨床研究所
pp.1033
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916855
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膵疾患の診断と治療は急速な技術的進歩を遂げ,本疾病の発見を多くしたほか,膵疾患自体についてもライフ・スタイルの変化,食生活,環境などの変化によって患者数の増加も目だってきた.特に日本人については重要な疾患の1つとなってきた.
膵疾患をみるうえで,膵としての機能を指標とすることが古くより用いられてきた.なかでも膵関連酵素であるアミラーゼ,リパーゼなどの測定の診断的意義は今なお最重要な指標として変わりがないが,新しい関連酵素,特に膵エラスターゼ,プロリールヒドロキシラーゼ,ホスフォリパーゼA2などの臨床的意義がしだいに明らかになってきた.
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