入門講座 生化学
臨床化学検査材料の保存
松村 義寛
1
1東京女子医大生化学
pp.354
発行日 1967年5月15日
Published Date 1967/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916651
- 有料閲覧
- 文献概要
臨床検査は患者の診断を確立し,治療の方針を決定するために行なわれるものであるから検査結果はでき得る限り速やかに得られるべきものである。検査の受け付けから結果報告までの時間は短かいほどよいのはいうまでもない。
緊急検査においては検査結果は患者の生命にもかかわることであるからなおさら速やかに結果が得られなければならない。しかしながら中央検査室制度のもとでは人員,機材,スペースなどに限界があるので,自ずから検査の順序が設定せられることになり,検査種目によりある程度の数量の試料をまとめて検査が実施せられることになる。このような場合に試料の受けつけから検査の実施までの問になにがしかの待ち時間があるわけで,その間に試料中の目標物質に変化を起こしては思わしくない検査結果が得られるようなことになる。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.