特集 研究論文
生理学
肺機能検査法としての動脈穿刺術式について/「生理学」講評
佐藤 邦男
1
,
池田 知栄子
2
1北海道大学医学部山田内科教室
2国家公務員共済連合会幌南病院
pp.809-811
発行日 1966年8月15日
Published Date 1966/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916621
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緒言
近時肺機能検査が広く臨床的に活用されるとともに,動脈血液ガス分析も必須の検査法として施行されている。動脈血採取のための動脈穿刺術の技術的な問題に関してはComroe1),Garlach2),阿武3),高木4)らの詳細な記述があり,これらにしたがって経験を積み重ねることにより,患者に与える苦痛も少なく,短時間で確実に採血を終了することができるようになったが,われわれの病院では肺機能検査時ほとんど全例に運動負荷を施行している関係上,動脈針を相当深く挿入,固定する必要があり3),挿入が不完全な場合には,運動負荷中に採血が不能になることも起こってくる。
われわれは動脈針を深く挿入する場合,従来と少し異なった方法を行なって確実を期しているので,この点について述べるとともに,2,3の注意事項を付言してみたい。
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