総説
電気泳動法の最近の進歩
西 信三
1
,
平井 秀松
1
1北大医学部第1生化学教室
pp.389-397
発行日 1968年6月15日
Published Date 1968/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916401
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はじめに
Tiselius1)が1937年にチゼリウス電気泳動装置を完成し,血清たんぱくをalbumin,α-,β-,γ-globulinの4つに分画して以来電気泳動法は医学・生物学・化学にわたる広い領域で応用されるようになった。
その後,1950年にDurrum2)らによってろ紙を支持体とするろ紙電気泳動法が完成され,続いて支持体としてそれぞれ特徴を有する寒天ゲル,でん粉粉末,シリカゲル,ガラス粉末,セルローズ粉末,ポリビニール酢酸粉末,セルローズアセテート,でん粉ゲル,ポリアクリルアミドゲルなどを用いる電気泳動法が開拓され,血清のみならず種々の体液などの主としてたんぱく質の分析および分離に頻用されるようになった。
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