今月の主題 甲状腺の検査
技術解説
術中迅速診断
長沼 廣
1
Hiroshi NAGANUMA
1
1仙台市立病院病理科
キーワード:
甲状腺疾患
,
術中迅速診断
,
甲状腺疾患
,
迅速標本作製技術
Keyword:
甲状腺疾患
,
術中迅速診断
,
甲状腺疾患
,
迅速標本作製技術
pp.619-623
発行日 1993年6月15日
Published Date 1993/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901561
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
医療技術の進歩とともに病変の早期診断と縮小手術が時代の趨勢となりつつあり,術中迅速診断の重要性が増している.甲状腺腫瘍の質的な診断においては,超音波検査と穿刺吸引細胞診の併用によりかなり正確な術前診断が可能になってきている.しかし,適切な手術を行うためには確定的な病理診断が不可欠であり,術前診断が不確定なもの,病変の広がりが不明なもの,リンパ節転移の有無が不明なものなどは,その確認を迅速診断に頼らざるをえない.ただし,迅速診断にもいろいろ問題点かあり,必ずしも万能ではない.迅速診断の適応,有用性,限界などを十分に知り,臨床家と綿密な連絡をとることにより,精度の高い術中診断をすることができる.〔臨床検査37(6):619-623,1993〕
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.