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研究
高速液体クロマトグラフによる生体試料(血清,唾液,髄液,尿)中の抗てんかん薬濃度測定法
Simultaneous Determination of Some Anticonvulsants in Serum, Saliva, Cerebrospinal Fluid and Urine by High-pressure Liquid Chromatography.
原口 宏之
1
,
畑 実
2
Hiroyuki HARAGUCHI
1
,
Minoru HATA
2
1北九州市立総合療育センター小児科
2北九州市立総合療育センター薬剤部
1Division of Pediatrics, The Center of Developmental Medicine and Education in Kitakyushu city
2Hospital Pharmacy, The Center of Developmental Medicine and Education in Kitakyushu city
pp.587-591
発行日 1980年5月15日
Published Date 1980/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915468
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はじめに
抗てんかん薬の使用法は近年著しい発展を遂げてきたが,その基礎には適確な病型診断法の進歩や,新しい薬物の登場に加えて,投与薬物の体液中濃度測定法の開発により,薬物動態への理解が深まってきたことが挙げられる1-5).
薬物定量には,ガスクロマトグラフ法(GLC)6,7)や酵素免疫法(EMIT)7)など優れた測定法があるが,最近注目を浴びてきた高速液体クロマトグラフ法(HPLC)8〜10)は,原理的には非特異的な分析法ながら,条件の検討で妨害物質の影響は十分に排除でき,誘導体合成の必要性が少なく,試料が微量で済み,分析時間も比較的短いなどの特徴を持っている.同時に数種類の薬物の測定ができ,その代謝産物や生体内での相互変換などの動的な薬理作用の追求にも応用できる.
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