高速液体クロマトグラフィー・1
臨床検査における高速液体クロマトグラフィーの現状
大久保 昭行
1
Akiyuki OHKUBO
1
1東京大学医学部臨床検査医学教室
pp.780-785
発行日 1988年7月15日
Published Date 1988/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913692
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高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は,多成分系の分画分析法として有力な武器である.HPLCの分画能は,充填剤の性能によって決まる.今日では,多種類の優れた充填剤がつぎつぎと開発されており,適切な充填剤の選択に迷うほどである.また,機械工学の進歩により,性能がよく使いやすい機器が開発され,臨床検査でも使用できるようになった.今日では体液中のアミノ酸,カテコールアミン,ヘモグロビンA1cなどの専用分析機は検査室に欠かせない装置となっている.血中薬物の測定が臨床検査の大きな業務となるにつれ,薬物分析の標準法として,薬物代謝物も測定できる方法としてHPLCはますます広く検査室で使用されるようになると思われる.
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