分離分析の技術Ⅱ・4
高速液体クロマトグラフィー—(3)リポプロテインの分画
岡崎 三代
1
,
原 一郎
1
Mitsuyo OKAZAKI
1
,
Ichiro HARA
1
1東京医科歯科大学教養部化学教室
pp.428-437
発行日 1983年4月15日
Published Date 1983/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911850
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はじめに
近年,高速液体クロマトグラフィー(high per-formance liquid chromatography;HPLC)の発展は目覚ましく,従来の液体クロマトグラフィーをHPLCに切り替えることにより,試料の微量化,分析時間の短縮,分離能の向上,試料の回収,再現性および定量性の保証を行いうるようになった.耐圧性の高い種々の充填剤が開発され,HPLC用の種々のカラムが市販されるようになり,低分子のものから高分子のものまで,化合物の極性,非極性を問わず多種多様の物質の分離・分析に応用されるようになった.1980年代に入ってから,HPLC法がリポ蛋白質,アポリポ蛋白質の分析に導入されるようになった.本稿では,わが国で開発され,その性能の優秀さのために,世界的にもっとも広く利用されている水系ゲル濾過カラム(TSK-GEL:東洋曹達)を用いたリポ蛋白質の分析法について述べる.
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