Japanese
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研究
インピーダンス変換器利用の脳波"平均関電極誘導法"の研究
A Make Use of Impedance Converter for Common Average Reference Derivations in Routine EEG Recording.
阪本 実男
1
Jitsuo SAKAMOTO
1
1大阪府立成人病センター脳神経科脳波室
1Dept. of Neurology, The Center for Adult Diseases
pp.171-175
発行日 1979年2月15日
Published Date 1979/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915023
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はじめに
平均関電極誘導法は,頭皮上に置いた活性電極の各々に高い抵抗をつないで1点に連結して基準電極を人工的に作り,これと活性電極の間で脳波記録する方法である.この基準電極を構成する抵抗の値は種々工夫1〜4)されているが,脳波計入力回路の不平衡という避け難い問題がまだ解決されていない.すなわちG1側に対しG2側の入力抵抗値が,脳波計の素子数の並列値を示し,そのうえに平均関電極の構成抵抗が加わるので交流障害を生じやすく,この対策が重要となる.著者は,この問題を解決する一つの手段がインピーダンス変換器の利用であるという考えを明らかにし5,6),このような働きをする回路を考案・試作した.これは大きな入力抵抗を有し,出力インピーダンスが少さく増幅度が1で低雑音であり,D.C.〜10kHzまでの周波数特性が一定しており,その間の位相歪がない.またモデル実験から平均関電極の構成抵抗値や脳波計のG2側の入力抵抗の変化に関係なく,平均関電極に接続したインピーダンス変換器の出力電圧が一定であり,実際の脳波記録に応用すると交流障害が著しく改善されるなどの知見を得た7).
本論文では,このインピーダンス変換器を使用した平均関電極誘導法で記録される脳波の様態を明らかにし,本変換器を使用しない平均関電極誘導法で記録した脳波と比較検討しようと試みた.
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