新しい心機能検査法・4
UCGによる心機能測定法
内藤 政人
1
1国立東京第二病院循環器科
pp.417-422
発行日 1977年4月15日
Published Date 1977/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914332
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我々医師が患者の病歴を取り始めたときには,既に心機能のことが頭の中に浮かび始めている.患者が,肺疾患はないのに動くと息が切れて疲れやすいとか,咳が出て夜間眠れないと訴えれば,心機能の低下があると考える.もっと極端には,うっ血性心不全の患者をみれば心機能が破綻していると考える.
現在のところ,心機能の指標が幾つかあり,それらの測定法がいろいろと開発されているが,上述のような病歴,理学的所見,レントゲン所見などから得られる臨床上の情報に基づいて判断される心機能の評価よりもっと鋭敏な検査法が何かあるかと言うと,正直なところないと言わざるを得ない.この点,腎機能,肝機能,肺機能検査などが一応数値として表されて日常使用されているのとは違っている.
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