技術解説
フィブリン平板法
風間 睦美
1
1帝京大学・第1内科
pp.258-264
発行日 1977年3月15日
Published Date 1977/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914293
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線維素溶解(線溶)現象の測定法は極めて多くてその選択に苦しむほどであるが,一般に用いられるものは多いものではない1〜3).これらの測定法には基質としてフィブリン体を用いる方法(ユーグロブリン溶解時間法,フィブリン平板法,フィブリン塊溶解時間法,標識フィブリン溶解法,TNP法,フィブリノゲン分解法,ブルースターチフィブリン法など),及びその他の基質を用いる方法(カゼイン,合成基質,ヘモグロビンなど)に大別され,更に微妙な問題ではあるが,基質がフィブリノゲンかフィブリンかという点でも測定法は異なる.
線溶の研究に限らず,異なった測定法を用いると異なった成績が得られることが少なくないが,これが手技上の問題か,測定法の本質によるものかよく見極めて判断する必要がある.カゼインや合成基質に比してフィブリンは生体内の線溶現象をより忠実に反映する基質であることはもちろんであるが,殊に線溶阻止物質の測定には基質の違いが大きく関係する.
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