私のくふう
顕微蛍光測光装置による単一細胞内カルシウム測定の検討
庄野 正行
1
,
山口 久雄
1
,
佐藤 幸一
1
,
宮本 博司
1
1徳島大学医学部総合研究室形態班
pp.1219
発行日 1989年10月15日
Published Date 1989/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914090
- 有料閲覧
- 文献概要
顕微蛍光測光装置を改良して,細胞内カルシウム量の定量を検討した.細胞内カルシウムの測定は細胞群によって測定されていたが,最近単一細胞での測定が,アメリカ,ヨーロッパ,そして現在日本でも盛んに行われるようになってきた.今回,個々の細胞のカルシウム量を蛍光色素FURA−2で染色し測定した.FURA−2は細胞内カルシウム濃度測定のための蛍光試薬としてR.Y.Tsienによって1985年に発表されたものである.カルシウムと結合したFURA−2の励起光は340 nm〜380nmに対し約500 nmにピークをもつ蛍光を発する.現在,カルシウム濃度は励起光340nm/380mmの蛍光強度比とカルシウム濃度の関係を示すキャリブレーションカーブ(相関グラフ)を用いて算出されている(図1).この方法を基礎にして測定した.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.