特集 骨合併症(骨折,アミロイド症を含む)
8.透析アミロイド骨関節症(1)病態と診断
山本 卓
1
1新潟大学医歯学総合病院血液浄化療法部
キーワード:
透析アミロイドーシス
,
破壊性脊椎関節症
,
手根管症候群
,
β2-ミクログロブリン
Keyword:
透析アミロイドーシス
,
破壊性脊椎関節症
,
手根管症候群
,
β2-ミクログロブリン
pp.89-94
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002863
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透析患者は透析期間が長期化すると高頻度に多彩な骨関節障害をきたす.その原因として透析アミロイドーシスは重要な腎臓病関連疾患であり,β2-ミクログロブリン(β2-m)を前駆蛋白質とするアミロイド線維が骨関節組織を中心に沈着し,手根管症候群,破壊性脊椎関節症などを呈する.β2-mアミロイド線維形成はβ2-mの蓄積のほか,複数の生体分子との相互作用が示唆されている.透析アミロイドーシスは病理学的にβ2-mに由来するアミロイドの沈着を示すほか,臨床的に評価する方法も提案されており,積極的な診断と治療が望まれる.
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