今月の主題 生体内の酸化と還元
総説
血清過酸化脂質測定の意義
八木 國夫
1,2
Kunio YAGI
1,2
1応用生化学研究所
2名古屋大学
キーワード:
血清過酸化脂質
,
熱傷
,
糖尿病
,
血管障害
,
肝疾患
,
子癇前症
Keyword:
血清過酸化脂質
,
熱傷
,
糖尿病
,
血管障害
,
肝疾患
,
子癇前症
pp.250-255
発行日 1989年3月15日
Published Date 1989/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913925
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血清過酸化脂質を八木法により測定すると,健常人の場合は4nmol/ml血清以下で,これを越える場合は異常である.血清過酸化脂質の上昇は食物から多量に摂取した場合や,放射線照射やある種の薬物が投与された場合を除けば,生体内の膜障害に基づく.したがって,血清過酸化脂質のレベルが上昇しているということは,膜障害を起こしている原疾患の存在を示し,かつ二次的疾患を起こす可能性を示唆する.具体的な例として熱傷,糖尿病,血管障害,肝疾患,ならびに子癇前症について述べた.
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