生体の物理量計測・2
物理定数の計測—電気定数,硬さ
酒本 勝之
1
,
浅木 恭
2
Katsuyuki SAKAMOTO
1
,
Yasushi ASAKI
2
1上智大学理工学部電気学科
2東京都老人総合研究所
キーワード:
導電率
,
誘電率
,
ヤング率
,
粘性率
,
粘弾性
Keyword:
導電率
,
誘電率
,
ヤング率
,
粘性率
,
粘弾性
pp.198-205
発行日 1989年2月15日
Published Date 1989/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913912
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
生体の電気特性は非常に複雑である.このため計測された電気定数(複素導電率)は,生体組織を構成している物質の電気定数だけでなく,細胞膜,細胞内外液,およびいろいろな組織の平均的値を示す.このような複雑性を説明するために電気の基礎的な法則,生体組織の電気的等価回路をまず説明している.次に,生体の電気定数をin vivo,in vitroで計測する方法として,2電極法と4電極法を,そして,計測上の注意すべき点も述べた.
生体の硬さの計測に必要な,機械的定数であるヤング率,粘性係数を説明した.生体の機械的特性も電気的特性と同様非常に複雑であるため,生体の粘弾性特性,非線形特性,異方性を重点的にモデルを用い説明した.これらの説明を基に,硬さの計測法,計測上の注意事項も述べた.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.