特集 アイソザイム検査
II.各論
16 グルコース-6-リン酸脱水素酵素
三輪 史朗
1
Shiro MIWA
1
1(財)冲中記念成人病研究所
pp.1329-1333
発行日 1988年10月30日
Published Date 1988/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913800
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はじめに
グルコース-6-リン酸脱水素酵素は通常G6PDと略称され,Zwischenfermentと呼ばれることもある.五炭糖リン酸回路(ペントースサイクル)の最初の段階を触媒し,基質グルコース-6-リン酸(G6P)と補酵素NADPを6-リングルコノラクトンとNADPHにする反応に関与する.
D-グルコース-6-リン酸+NADPG6PD→D-グルコノ-δ-ラクトン-6-リン酸+NADPHG6PDの遺伝子座はX染色体長腕端近く(Xq28)にあり,体内の全組織,細胞中のG6PDはこの一つの遺伝子の産物であり,その意味ではアイソザイムはない.
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