特集 アイソザイム検査
II.各論
15 エラスターゼ—顆粒球エラスターゼを中心として
黒川 一郎
1
,
道林 勉
1
Ichiro KUROKAWA
1
,
Tsutomu MICHIBAYASHI
1
1札幌医科大学附属病院検査部
pp.1321-1328
発行日 1988年10月30日
Published Date 1988/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913799
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はじめに
好中球は,貧食・消化作用によって外界の細菌異物の消化処理に役だっている.その役割の中心をなすのが好中球(PMN)顆粒であり,好中球プロテアーゼであることは,よく知られている.好中球プロテアーゼについては1978年にモノグラフが発刊された1).また簡便・正確な測定法が開発され,注目を浴びている.しかし,本誌の特集の目的であるアイソザイム的な見地から,好中球顆粒酵素の代表的なものであるエラスターゼがよく研究されているとはいえない.そのような制約を意識しつつ,最近までのエラスターゼについての知見を述べてみたい.
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