今月の主題 周産期の臨床検査
新生児の病気と検査
新生児のカルシウムとマグネシウム
竹島 俊一
1
,
清水 章
1
,
川本 豊
2
,
藤村 正哲
2
Toshikazu TAKESHIMA
1
,
Akira SHIMIZU
1
,
Yutaka KAWAMOTO
2
,
Masanori FUJIMURA
2
1大阪府立母子保健総合医療センター検査部
2大阪府立母子保健総合医療センター新生児科
pp.1089-1095
発行日 1988年10月15日
Published Date 1988/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913756
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
血清Ca濃度は臍帯血10.4〜11.0mg/dlと母体血より高い濃度を示すが,生後は母体からの供給が中止し,腸管での吸収がまだ不安定であり,腎での活性型ビタミンDの産生も低く,そのためCa濃度が低下し24〜48時間で最低となる.特に未熟児ではこの期間に病的に低下しやすい.また生後1〜2か月の間に低Caによって骨成長が障害される危険性が高い.
Mgについて,まれな吸収不全の自験例を示すとともに,低Mgの原因,症状についてつけ加えた.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.