高速液体クロマトグラフィー・2
脂質リピッド
岡崎 三代
1
Mitsuyo OKAZAKI
1
1東京医科歯科大学教養部化学教室
pp.902-909
発行日 1988年8月15日
Published Date 1988/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913716
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酵素法の開発により血中の中性脂肪,コレステロール,リン脂質量の測定は簡単に行えるようになったが,水に溶けない脂質は臨床検査室などの分析対象として取り扱いにくい物質の一つである.最近急速な進歩を遂げているHPLCは,簡易な操作で微量の試料から定性と定量が同時に行え,脂質分野での分析も盛んに検討されている.分子のわずかな極性の違いによって分離される逆相型HPLCは,不均一な脂肪酸組成をもつ脂質の分子種分析に最適で,少量の血清からリン脂質の代謝プロフィールの追跡も可能となり,研究分野だけでなく臨床面での利用も期待される.
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