特集 生検の進歩
II 生検に応用できる技術
1 免疫組織化学—1 生検診断
堤 寛
1
Yutaka TSUTSUMI
1
1東海大学医学部病理学教室
pp.1330-1342
発行日 1987年10月30日
Published Date 1987/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913487
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免疫組織化学はすでに,広く全国的な規模で病理診断の分野に応用されてきている1).免疫組織化学が形態診断に不可欠である例の代表は,腎生検における蛍光抗体法であり,事実,以前は,この領域に限って保険点数が認められていた.現在では,保険点数の枠は広げられ,簡便な免疫染色用キットの普及と多種多様な抗体類の市販2)と相まって,腎以外の臓器・組織への応用が加速されたのである.
本稿では,免疫組織化学を病理診断に応用する際の注意点,有用性および限界を,ホルマリン固定パラフィン切片を用いることを前提に,A.技術編,B.応用編に分けて,なるべく具体的に述べてみたい.
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